大船神社とは
大船神社の前身は、勝岳山大船寺という寺院で765~767年(天平神護年間)に、奈良東大寺の初代別当良弁が開いたと伝えられている。その後、明治の神仏分離令により、山中の六社権現が残って現在の大船神社になった。
参道の終点から、神社境内への急な階段を上がりきると、そこに大船神社の境内が広がる。静寂の中、時折鳥のさえずりや木々の葉が揺れる音がする。凛とした空気感がただよう場所だ。
拝殿は、明治末期に宮大工の名工、尾張家御大工九代目、伊藤平左衛門により竣工された。柿葺(こけらぶき)であった屋根を銅板葺にしたが、他は建設当時のままの姿で保存されている。簡素だが気品がある拝殿だ。