STORY 恵南地方にまつわる50の物語

上矢作町 達原渓谷紅葉

いつまでも眺めていたい渓谷美!

美しい紅葉と湧水の達原地区

私たちにとって、水は命の源だ。
水の里・達原地区は、大自然に抱かれた清流と美しい景観、そして美味しい湧水に恵まれた奇跡の里山。
時に荒れる自然と共存しながら、それでも貴重な資源を守っていく。
未来ある子どもたちのために・・・

鮮やかな渓谷の紅葉

達原(たっぱら)渓谷がある上村川は、長野県および岐阜県を流れる矢作川水系の一級河川である。長野県下伊那群平谷村の上流域では、「柳川」と呼ばれる。平谷村を流れ、入川など村内の支流を集め「平谷川」と名を変えて西に流れる。途中岐阜県との県境をなして流れ、上矢作町内に入ると、「上村川」に名を変える。

その上村川の上流にある達原渓谷は、険しい渓谷を形成しているが、深い山々の緑と澄み切った清流がとても美しく心が癒される。
初夏の新緑も素晴らしいが、秋の紅葉が格別美しく、地元の紅葉スポットとして人気だ。車でドライブがてら、国道257号線を中津川方面に走り、国道418号線に入る。そのまま民家の間の狭い道を長野県方面へ。すると、達原渓谷という看板が見えてくる。
広葉樹と針葉樹からなる天然林と、その間を縫うように流れる清流が、見事にマッチしている。夏に遠方から訪れた方の話しでは、神秘的なエメラルドグリーンの水の色と、白い岩肌が印象的で、すっかり暑さも忘れ来て良かったと満足されていた。
そして、秋深まる紅葉の頃に渓谷を訪れた方は、両岸の木々が一斉に、赤や黄に染まる色鮮やかな渓谷美に感動したと語る。
季節や天候によって、様々な表情を見せる達原渓谷はまだまだ奥が深い。

惜しまれる滝

達原渓谷内に、「喉の滝」という名称の滝がある。看板の場所から、谷側の道を下ると展望できる場所にたどり着く。滝の落差は6mだ。切り立った岩盤壁の間を、白い水しぶきをあげて水が流れ落ちる様子は、見る者を圧倒する。
渓流が喉の形に似ているためこの名前が付いたそうだが、よく見ると落ち口辺りに喉のような形を見ることができる。
冬には岩肌のあちらこちらに、つららが出来る。流れ落ちる水が、そのままの形で凍っている景色は、大自然のなせる業だ。

そんな上村川の大切な景勝地であった喉の滝が、平成26年岩壁崩落で埋まり、その上にあった滝が水没して見ることができなくなってしまった。
近年全国各地で自然災害が増えており、被害を受けた景勝地がたくさんある。自然災害のためやむを得ないが、素晴らしい滝や景勝地が失われていくのは寂しいかぎりである。

ジャブジャブ湧き出る天然水

喉の滝の近く、達原地区の国道418号沿いに、美味しい水が湧き出ている場所がある。まろやか天然水「福寿の清水」と呼ばれる無料の給水場だ。地域のシンボルである、福寿草の花にちなんで名付けられた。
道路のすぐ横に水汲み場があり、休日ともなれば多くの人でにぎわう。岩から3本のホースが伸びており、冷たい水がちょうど水道の蛇口を開いた時と同じように、勢いよく出てくるのだ。
花崗岩をくぐり抜けて湧き出る天然水は、硬度9.7の軟水で口に含むと、そのまろやかさに驚く。水には、カルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分が含まれている。水の硬度とは、そのミネラル分が少なければ硬度が低く「軟水」と呼ばれる。その反対で、ミネラル分が多ければ硬度が高く「硬水」と呼ばれる。
軟水の福寿の清水は、香りを楽しみたいお茶やコーヒーを美味しく飲むのに適している。素材の風味を大切にする日本料理にも最適だ。他にも、身体への吸収がよく胃腸に負担がかかりにくいため、赤ちゃんからお年寄りまで安心して飲むことができる。更に、老廃物を排出しやすく美肌効果にも優れているそうだ。

福寿の清水の給水場は、平成16年10月に、上矢作町が恵那市へ編入合併された際、恵那市が岐阜県の補助金で整備した。町の地域振興を図るため、地元のまちづくり委員会が管理している。

達原地区には、紅葉が美しい達原渓谷、幻の喉の滝、美味しい湧水の福寿の清水など、大自然の恵みが盛りだくさんだ。
上矢作の豊かな自然が育んだ宝を、未来に残したいと願わずにはいられない。

INFORMATION

名称
達原渓谷
場所
岐阜県恵那市 上矢作町達原地区
お問合せ先
0573-47-2111(上矢作振興所内 恵那市観光協会 上矢作支部)

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