大平地区の自生地
この裏山に続く小道のほとりから、田畑の斜面にかけて約40アールにわたり、約10万株の福寿草が、足の踏み場もないほど咲き乱れる。特に柿、梅などの落葉樹の下にはよく群生し見応えがある。
雪解けと共に姿を現す福寿草は、毎年3月中旬から4月上旬にかけて開花し、4月上旬が見頃となる。
最初は中央頂上に大きな花が咲き、順次下枝へと小さな花が咲いて移っていく。その可憐な姿と、美しい黄金色に魅了され、開花時期にはたくさんの観光客が訪れる。
この時期は、福寿草の自生地付近の住民の人達の協力のもと、一般に開放され心ゆくまで観賞することができる。
それにしても、福寿草を守るため、この広い面積を管理していくのは大変なことだろう。福寿草は、種子から花を咲かせるのに7年かかるといわれ、繫殖・維持管理がとても難しい植物だ。そのため、地域住民を中心とした「福寿草を守る会」が結成された。福寿草保護のため、わずかな環境保護協力費を呼びかけている。その成果もあり、現在も維持が受け継がれている。