STORY 恵南地方にまつわる50の物語

上矢作町 福寿まつり

子ども達の元気な声が里山にこだまする

健康・文化・産業がひとつとなった秋祭り

紅葉が深まる秋のある日、太鼓の音や子ども達の声がどこからか聞こえてくる。
時代と共に少しずつ移り変わる里山の秋祭り。
しかし、時代が変わっても祭りを受け継ぐ人々の想いは変わらない。
我が町を愛する心は、やがて子ども達に伝えられていくだろう。

福寿まつりはどんな祭り

福寿まつりは、毎年秋に開催される地域の秋祭りである。現在は、上矢作町コミュニティセンター周辺を中心に開催され、毎年町内外から沢山の人が訪れる。健康祭・文化祭・産業祭がひとつになった祭りで、上矢作町民一丸となったイベントだ。
福寿まつりには三つの意味が込められている。一つ目は、毎年3月から4月にかけて黄色く可愛らしく咲く福寿草の花言葉に因み、幸せを招く健康長寿。二つ目は、脈々と引き継がれている自然保護や文化の継承。三つ目は、町民が健康で働き、秋の収穫に感謝する。こうした意味があり始まった。

健康・文化・産業がひとつに繋がる

イベントの内容はとても充実している。地元こども園のステージや小学校低学年のキッズソーランでは、音楽に合わせて一生懸命踊る姿が微笑ましく、とにかく上矢作の子ども達が明るく元気なのが印象的である。

ある年の催し物では、寄せ鍋寄席やLMDダンスもあり来場者を楽しませ、一方、横道獅子舞保存会の獅子舞は地域伝統を継承する一面も見せる。艶やかな着物で獅子が舞い、観客から拍手が沸く。まつり全体のプログラムが、笑いに緊張にとメリハリを忘れていない。そして、太鼓保存会による「廻り太鼓」が屋外で始まると、かけ声と共に太鼓の音が山々にこだまして、参加者みんなが笑顔でとても楽しそうだ。最後を締める餅投げは、毎年多くの人だかり。子どもから高齢者まで餅拾いに夢中になる。

食欲の秋をそそる、バザーも大盛況だ。岐阜名物の手作り五平餅、干物や手羽先、おでんにピザ、ちらし寿司や焼きたてパンなど、どれもこれも食べてみたくなる。青竹の熱燗も、竹の香りが素晴らしく、ほろ酔い気分で祭りを楽しむのも風情がある。

体育館では、地元文化団体や小中学校などによる作品展示があり、顔見知りの人にこんな芸術的な一面があることに驚いたり、孫の作品に顔をほころばせる人も多く見られた。
その他、健康に関する展示や炊き出しの実演、地震体験車に乗っていざという時のために、訓練しておくのもいいだろう。
参加者全員が盛り上がる、「大抽選会」では、魅力的な景品が用意されており、秋のひと時を楽しく過ごした。

プロセスの大切さ

福寿まつりは、上矢作町民が様々な準備を経て、この日を迎える。会場の設営から、人の手配。子ども達は、踊りの練習に励む。
小さな祭りだが、全て町民の手づくりだ。毎年、催し物の内容を検討することから始まり、それぞれが役割を担い、楽しんでこなしていく。天候不順などパプニングも時にはあるだろう。そんな時も、助け合い信頼し合いながら乗り越えていく。そんなプロセスが目に見えない力となり、この祭りを更に盛り上げている気がしてならない。
町民の力によって引き継がれる福寿まつりは、これからも大切に守られていくだろう。

INFORMATION

名称
福寿まつり
場所
岐阜県恵那市上矢作町漆原 上矢作公民館周辺駐車場
TEL
0573-47-2111(上矢作振興事務所振興課)

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