それぞれの良さがある
七つの滝は、従来から名前のある城山、お軽、南山、魚留の4つの滝に加え、公募により新たに3つの滝が命名された。全国公募を行い、応募作品8,465点の中から「甘恋の滝(あまごいのたき)」、「幸呼の滝(さちこのたき)」、「来若の滝(くじゃくのたき)」に決まった。
七つの滝の1番目が、「来若(くじゃく)の滝」で落差は30m。若い人が集まるようにとの願いを込めて、来若の滝だが、水の流れが孔雀の羽を広げたような優雅な流れをしており、実に上手い命名だ。
2番目は、「城山(しろやま)の滝」で落差は12m。近くの山頂に、城が築かれていたためこの名称になったそうだ。落差は無いが、滝前に岩壁がそそり立ち1本の力強い流れが魅力的な滝だ。
3番目は、「お軽(おかる)の滝」で、落差は15m。天保の頃、大干ばつに苦しむ村人をみかねた「お軽」という美しい娘が滝不動に願をかけ、大雨を降らせ村を救ったという伝説が残る滝だ。
4番目は、「幸呼(さちこ)の滝」で、落差は8m。お軽の滝のすぐ下にある滝で、幸せを呼ぶようにとの思いから命名された。2つの滝が連なって流れる様子は、迫力満点だ。
5番目は、「南山(なんざん)の滝」で、落差は10m。お軽の滝の下流にかかる滝で、昔この辺りを通るのは難所だったことから「難山の滝」と伝わっている地区もあるそうだ。
6番目は、「甘恋(あまごい)の滝」で、落差は40m。大雨が降った時にしか見ることができない貴重な滝。雨乞いをしないと見えないことから、甘恋にかけて命名された。幻の滝だけに、もし見ることができたら余程の幸運の持ち主だろう。
最後の7番目の滝、「魚留(うおどめ)の滝」は、落差は8m。滝上奥の密集した樹木が、繊細な流れを引きたてて美しい。魚が上ってこられないことから、この名称がついたそうだ。