中山神社の由来とお犬さま
主祭神は、広国押武金日命(ヒロクニオシタケカナヒノミコト)で、串原に住む人々にとって、永い間その精神的中心であったと考えられている。
本殿の左右に2体の狛犬の像が置かれている。1体は狐のように耳が立っており、もう1体は耳が垂れている。
社伝では、金峯山明神が犬の背に乗って中山にやって来たとされている。中山神社では、山犬を御神使としており、土焼き製の山犬像を「お犬さま」と称し、難病、盗難、その他の災厄の防護神として祀られている。神殿の軒には狐、狸などの憑きものにも効果があるとされ、お犬さまが並べられている。それぞれのユニークな表情に、思わず見入ってしまう。
矢作水系流域の人々は、この陶製狛犬を屋敷の一隅に祀る風習を、今日も受け継いでいて、柱頭に作りつけた小さな祠の様な物に安置するのが一般的だ。そして、10月に行われる中山神社祭礼時に社頭に持参し、ご祈祷をうけて持ち帰る。