STORY 恵南地方にまつわる50の物語

岩村町 日本一の農村景観

田園と山並みのバランスが美しい農村景観

日本一の農村景観・恵那市岩村町富田地区

何気ない昔ながらの農村の風景。
しかし、その変わらない景色と、そこに暮らす人々の息づかいが感じられる景観が残っている。

日本一の農村景観は展望台から一望できる

岩村町富田地区には、穏やかな時の流れを感じさせる山あいの素朴な農村の風景が今も残っている。

その農村景観は、岩村の城下町の北東にあり、東から西に少し傾斜した穏やかな盆地にあり、岩村城跡を支える城山や水晶山の山並みを背景に、瓦と白壁の農家、土蔵などが水田の中に程よく点在している。
四季を通しての景色の移り変わりは素晴らしく、春の鶯の鳴き声、木々の色合いや、夏の水田と青空に広がる白い雲とのコントラスト、秋の黄金色に輝く稲穂、冬の凍てつく寒さや雪景色が郷愁を誘う。


農村景観日本一の称号は、1989年、全国の環境問題を研究している国土問題研究会京都教育大学の木村教授(岩村町出身)により提唱され、『日本一』に選ばれた。それをきっかけに、マスコミ、メディアが一斉に報じ、一躍脚光を浴びた。「第7回日本のむら景観コンテスト」の集落部門では、農林水産大臣賞(最高賞)を受賞している。

そんな日本一の農村景観は展望台から一望できる。
見渡す景観は、世代や歩みを進めた人生で、見え方や感じ方がそれぞれ違うっかもしれない。あなたの心には、どんな想いがこみ上げてくるだろうか。

富田地区でウォーキング

日本のふるさと、富田地区の農村を気軽に散策できるウォーキングマップ「農村景観日本一 ウォーキングコース 富田総合案内図」があり、3つのコースが設定されている。

Aコースは、茅葺きの屋根が特徴の古民家を再生させた民宿「茅の宿とみだ」や天皇神社、橋本祐三郎墓所、吉田川経塚をめぐる全長約4.0㎞のコース。

Bコースは、薬師堂、阿弥陀堂、農村景観日本一展望所、下田歌子歌碑、大円寺跡、大円寺棚田、観音堂、弘法堂をめぐる全長約5.3㎞のコース。

Cコースは、春は桜が美しい吉田川経塚、分根経塚、富田地区の眺望ポイント、岩邑藩鉄砲的場、庚申堂、釈迦堂、東光院をめぐる全長約3.0㎞コース。

地区内に点在する5つのお堂(薬師堂、阿弥陀堂、観音堂、庚申堂、釈迦堂)を最後まで座らず(お立ち待ち)にめぐると御利益があるという「お立ち待ち」という伝承行事があり、願い事がある方はチャレンジしてみるのも面白いだろう。

住民の思い

富田地区の南に位置する現在の岩村城下町が形成されたのは今から約400年前。それ以前は、富田地区に城下町があった。岩村城の正門が現在の城下町の方向ではなく、富田地区を向いているのは、そのことが由縁になっている。

かつて、この地に住む住民は、富田地区の景観をどこにでもある田舎の風景と感じていて、特別な思いを抱いてはいなかったそうだ。しかし、『農村景観日本一』に選ばれて、たくさんの人の話を聞くうちに当たり前の風景が何か違って見えるようになり、誇りになっていった。

そして自然と、この景色を守っていきたいという気運が生まれ、NPO法人「農村景観日本一を守る会」が立ち上げられ、活動が続けられている。田んぼ脇の土手も、1~2ヶ月で雑草だらけになってしまうため、皆で草刈りをして手入れを欠かさない。

そんな努力の甲斐あって、一時期姿を消していた蛍が、また飛ぶようになった。
梅雨時、田園の中を飛び交う蛍を見るのも、風情があり貴重な体験になるだろう。

INFORMATION

名称
農村景観日本一展望所
場所
岐阜県恵那市 岩村町冨田地区
お問合せ先
0573-43-3231(恵那市観光協会岩村支部)

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