おひなさまの展示数は東海最大級を誇る
2019年で、17回目を迎える地域最大級の「ひなまつり」だ。
女城主の逸話が残る岩村町では、女の子の健康と成長を願うと共に、全ての女性に日頃の感謝を伝えるお祭りとして始まった。
3月1日から4月3日までの1ヶ月間にわたり行われ、約110ヶ所(約3,500体)にも及ぶ展示は、見応えがあり圧倒される。古い町並みに軒を連ねる旧家や商店の軒先に、多種多彩なおひなさまが色とりどりに並んでいる。
岩村藩に伝わる由緒正しいおひなさまをはじめ、町内の土蔵に保管されていた、江戸時代後期から昭和時代前期までの土雛、美濃和紙で作られたおひなさま、町民手づくりの粘土のおひなさまなど、色んな表情のおひなさまが迎えてくれる。
旧家勝川家には、江戸時代からある貴重な雛人形『享保雛』が飾られている。250年前に岩村城主から藩の財政を支えたお礼に贈られたそうだ。面長で切れ長の目、その衣装は豪華絢爛だ。よく見ると、男雛の足が出ていることに気づく。これは、昔のおひなさまの特徴だそうだ。
十二単の見事な装飾、一体一体の表情を眺めていると、時がたつのを忘れてしまう。手づくりの「つるし雛」は、可愛い!と若い女性に人気だ。
更に、名物の「金魚とおひなさま」のコラボレーション作品『ひな金魚』は、面白いアイデアで必見だ。