有形遺産
大坂冬の陣・夏の陣にも参加して大いに戦功を挙げた岩村藩主松平乗寿(まつだいら のりなが)は城の鎮護と領民の安泰繁栄を祈願の為、菩提寺である龍厳寺に命じて石筐におさめた浄土経千部を一色天王山の頂上に地中深く埋蔵した。その上に石室を設けて千体の阿弥陀像を安置したものが、石室千体仏である。
中尊一体と小像千体とも全て金彩(金箔)が施され、見事な輝きを放つ。
参詣者にかがんだ姿勢で狭い石室を覗き込ませ、安置された仏像群を上に仰ぎ見る様な形を強いる事で、狭い空間で荘厳な景色を再現する様な工夫が凝らされている。