有形遺産
前田砦は上村川と飯田洞川が合流する地点の東にあり、西に伸びた尾根に築かれている。幅広の二条の堀切で区画した三つの曲輪群から成っている。
堀切は二条ともに幅広の箱掘で、両側は縦堀として伸びている。
主郭は東端部と思われ、曲輪の東端に櫓台を備える。
櫓台の下は多く弓形状に尾根を遮断する堀切で、そのまま横堀状に伸びているのが特徴である。
築年度不明であるが、1572(元亀3)年、上村合戦で遠山明智景行の家臣門野兄弟が千騎で籠もり、武田氏の武将秋山信友と対時した場所。
※2021年に案内看板設置、主郭までの道順がわかりやすくなりました。