戦国時代、遠山氏の串原城をはじめ、山城や砦がいくつも築かれた串原。
甲斐の武田家、美濃の織田家、三河の徳川家など名だたる戦国大名家による
合戦の舞台ともなり、地域には往時の地形や遺構、
そして名残をとどめた文化が今ものこります。
当地の自慢は、戦国時代に起源を持つ中山太鼓。武田勝頼の大軍を迎え撃った串原勢が武運を祈願するため大太鼓を拳で打ち破るまで、締太鼓を弓の矢で折れつきるまで打ったと伝えられ、往時の活気を今に伝えています。中山太鼓の一番の特徴は、打ち手が輪になり、代わる代わる踊りながら太鼓を打つ『回り打ち』にあると言えます。
串原村には矢作ダムによる人造湖・奥矢作湖があり、交通量のとても少ない道を、水面に映る豊かな森の様子を眺めながら楽しむことが出来ます。かつて、ここには久木という集落があり、谷川であった矢作川の両側に古くからの民家が立ち並ぶ、昔話そのものの情景が広がっていました。その民家の一棟は移築され、串原郷土館として活用されています。
おいしいコーヒーを楽しみながら、かわりゆく山里の景色に思いをはせるひと時なども、いかがでしょうか。